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バフェットの保有株トップ20

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COLUMN /
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ダイエットコークに"Thank you!"大株主バフェット氏のコーラ偏愛は不変
2018/06/01

ダイエットコークに“Thank you!”

幼い頃、コーラを売って小遣い稼ぎをした少年が大人になり、全資産の3分の1をコカ・コーラ株に集中投資し巨万の富を得る。20世紀を代表するアメリカンドリームの具現者で、今でも大好物のチェリーコークを1日に5本も飲むというウォーレン・バフェット氏。彼の成功物語は誰もが知るところです。
かく言う私にも、ついに今年、バフェット氏とのコーラのエピソードが生まれました。会社設立以来約30年にわたり私淑してきたウォーレン・バフェット氏との面会が、親しい友人の紹介で実現したのです。ご縁ありバフェット氏お気に入りのネブラスカ州オマハのレストランで、名物「Tボーンステーキ」を食しながら、私は遠慮がちに、こう話しました。「体重が気になるので、私はチェリーコークではなくダイエットコークにさせてもらいます」。
すると、バフェット氏は、「“Thank you!” ダイエットコークの方が10%以上、粗利が高いんだよ」と答えたのです。
健康志向によるゼロカロリー飲料市場激化の中で、コカ・コーラ離れの流れを打破し、収益向上を目指す要がダイエットコーラです。それを目の前で美味しそうに飲んで見せる私が、大株主であるバフェット氏の目からみれば、良きコンシューマー代表と映ったのでしょう。そう考えると、“Thank you!”のひとことにも納得がいきます。
バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイ社が、コカ・コーラの株式取得を開始したのは1988年のこと。その後、世界は大きく変化してきました。2013年からマイナス成長が続くコカ・コーラ株の現状は、決して芳しいものとはいえません。それでも56年連続増配を実現する同社に対し、バフェット氏の信頼はゆるぎないものがあります。そして、87歳になった今でも、5年後、10年後の世界を展望し熱く語る氏に、米国資本主義の良心を感じ、改めて襟を正す思いでした。

バフェットがコカ・コーラの株主になった理由

コカ・コーラの筆頭株主であるバークシャー・ハサウェイは、発行済み株式の9.27%に当たる4億株を保有しています(2017.3月末時点)。先述の通り取得開始は1988年であり、以降3回にわたる買い入れが行われています。当時のコカ・コーラは、すでに高値更新を続ける超成長企業でした。
しかし、毎年15%以上の利益を重ね続ける同社への投資は、バフェット氏にとって決して割高なものではありません。バフェット氏は投資を行う企業に対し、次のように述べています。 バフェットの保有株トップ20
“今日や明日、来月に株価が上がろうが下がろうが、私にはどうでもいい。その会社が10年、50年経っても欲しいと皆が思うものを作っているかどうかが重要だ。”
コカ・コーラのブランド力は、世界に類を見ないといえるでしょう。先進国に住むものであれば誰もが知っていて発展途上の国にあっては豊かさの象徴となります。バフェット氏は「コカ・コーラを飲んだ幸福感は健康上の利益に勝る」(この「名言」までは、私は同意いたしかねますが)、とまで語っています。その真偽はさておき、人々を幸せな気持ちにさせる飲料を作り続ける企業の株は、持ち続けるに値する株といえるのです。
バフェット氏は一過性の成長率に惑わされずに、内在する価値に対してこそ投資をすべきと考えています。株式はあくまで企業の一部分を保有することです。短期で上下する株式市場ではなく、自らが良く知り信頼できる高成長企業としてコカ・コーラを選択したのです。

バフェットが大事にしている「自己資本利益率(ROE)」

企業が社会の中でどれだけの収益力や競争力を持っているのか、客観的に見るためには売上だけでは判断できません。資金をジャブジャブとつぎ込んで、そこそこの利益を上げたとしても、得るものが少ないのは当然のことです。経営状況を見るにあたり、資金の効率的な運用の指標となるのが、資本利益率です。できるだけ少ない資金で大きな利益が上げられる企業こそが、本当に儲けている企業といえるのです。
利益率にもいくつか種類がありますが、投資にもっとも関連するのが「自己資本利益率(ROE)」です。株主が投資した資本により、どれだけの利益が稼ぎ出せているのかを見るために、純利益を株主資本で割って算出されます。ROEは企業の経営力と株主への利益分配という、大きな2つの要素を表しています。
バフェット氏がコカ・コーラ株を取得した1988年時点のROEは34.3%。この時点でかなり高いROEといえます。バフェット氏が買い増しを行った1989年、1994年それぞれの時点のROEは38.5%、55.3%であり、翌1995年にはなんと67.2%をたたき出しています。
その後、2012年をピークに売上高は減少傾向にあり、ROEは低下しつつありますが、それでも2018年3月時点で29.83%という高水準を維持しています。バフェット銘柄には、コカ・コーラのように20%程度の高いROEを長期的に維持する企業が多くみられます。
一方、これまで低い収益率と揶揄されてきた日本企業にも大きく変化が出始めています。
日本の上場企業全体のROEは2017年度時点で10.1%の見通しとなり、1982年以来、約35年ぶりの2桁台となりそうです。バブル崩壊と長いデフレにより日本企業はすっかり委縮していましたが、ようやく世界水準に戻りつつあるのです。

バフェットのイノベーションは、ブランドの価値を認めたこと

これから、このメールマガジンでは、さまざまな投資手法を学んでいきます。
バフェット氏のイノベーション、つまり、証券投資の歴史におけるバフェット氏の革新性を一言でいうと、「ブランドをマネタイズした(貨幣価値として定量化した)」と言えるのではないでしょうか。ブランド力というのは、企業の貸借対照表には計上されないため、定量的な評価が容易ではありません。しかし、バフェット氏は、先ほど申し上げたROEなどの尺度からブランド力を推察し果敢に投資することができました。
ちょうど先日、バークシャー・ハサウェイが、アップル株を買い増していることがニュースになりました。この投資が成功するのかどうか、現時点で正確に判断することは不可能です。しかしバフェット氏が、世界の誰もが憧れるブランド力を持つアップルを長期にわたり継続的な利益を生み出す企業と考え、そこに大きくコミットした基本的な考え方は、コカ・コーラへの投資と同じです。

「私が今でもバークシャー・ハサウェイが大好きなように、自分の企業が大好きな社長を私は探している」

バフェット氏との面会は、3時間半に及びました。昼食の前に、まずはオフィスに伺いました。数十年前から使い続けるバークシャー・ハサウェイのオフィス。社員はわずか10数人、会議室は8人しか入れませんでした。普段、バフェット氏は、殆ど人と会わず、ここで、アニュアルリポートや本を読みながら未来を展望しているのだそうです。「良い会社はそう多くはない。だからこそ、見つけたら集中投資する」、これが信条のバフェット氏。
では、どんな会社が良いのかと聞いたら、「私が今でもバークシャー・ハサウェイが大好きなように、自分の企業が大好きな社長を私は探している」、そう答えが返ってきました。
株式投資における最も有効な戦略は、企業のオーナーとして、その企業の長期的な成長の果実をシェアすることと心得ましょう。そして、優秀な経営者や企業を見つけ長期投資をすること。こうした境地を理解して株式投資に取り組んでいくことで、10年後、20年後に日本のバフェットが生まれるはずです。私もまだその夢を捨てていません。このコラムを通じ、皆さんと共に一歩ずつ前進していきたいと思っています。

「株式貯蓄」のすすめ―ほんとうの株式投資― 第12回 投資の神様ウォーレン・バフェットに学ぶ


福沢 隆雄
若葉マークの株式投資 代表

こうした運用の世界の中で、ウォーレン・バフェット氏は、理解できる企業を安く買い、目先の株価を追いかけず、長期に保有する堅実投資を行います。このため、シンプルな投資手法で堅実な投資を望む個人投資家にとって参考になります。「投資の神様」と呼ばれる伝説の投資家、バフェットの運用哲学・考え方を実感してください。

  • バフェットの運用資産は55兆円。50年余りで運用利回り20%超。
  • 「良い企業を安く買い、長く持つ」、シンプルに忍耐強く。
  • 情報より静けさを求む。350億ドル以上の財産を慈善事業に寄付。

約55兆円もの資産運用を行うバフェット

バフェット(89歳)は、投資会社バークシャー・ハサウェイの会長兼CEO(最高経営責任者)で、5,000億ドル(約55兆円)もの資産運用を行っています。バークシャーは世界の時価総額ランキングで第6位とフェイスブック(第5位)に続く規模です。

運用開始は1965年からで、以来2018年末まで年率20.5%というすばらしい運用利回りです。同社は、バフェットの右腕であり副会長のチャーリー・マンガー氏(95歳)と2人で長年運営しています。なお、同社に勤務する者は全部でたったの25人です。

バークシャー・ハサウェイの会長兼CEOウォーレン・バフェット氏


バークシャー・ハサウェイ会長兼CEO ウォーレン・バフェット氏
Krista Kennell / Shutterstock.com

バフェットの投資哲学

バフェットは、「良い企業を安く買い長期保有する」として、「わかりやすく、堅実で、長期的に成長する企業」への投資運用です。シンプルで派手さがなく、それに忍耐強さが加わった運用です。複雑な投資手法・企業分析はせず、市場の動きや景気の動向は気にしません。浮き沈みの激しい株式市場で長期的に安定した運用を行い、多くの者から信頼を得てきました。その投資法を見てみましょう。

1 優良企業を投資対象とする

(1)理解できる株式だけ買う

バフェットは、将来の姿が把握しやすい、理解できる企業に投資をします。例えば、2000年前後ITブームの際、IT企業を理解できないとして購入しなかったため、バフェットの運用も限界ではないかと言われたことがありました。やがてITバブルが崩壊し株価は暴落したのですが、その影響を受けなかったため、バフェットの投資手法が高く評価されました。守備範囲を守り、自分が理解できる気に入った銘柄だけ購入しています。

(2)独自性のある企業を選ぶ

バフェットは、独自の商品・独自のサービスがあり、持続的な競争優位性をもつ企業に投資をしています。生活になくてはならない商品やサービスを提供する企業で、独自の技術力や優位性などなんらかの特権的な企業やブランドがある企業、今後、永続的に利益を出し続ける企業を投資対象とします。例えば、コカ・コーラ、アメリカン・エクスプレスなどです。また、企業価値を高められる経営者のいる企業。単に有能なだけでなく誠実で仕事に熱意あふれる信頼できる者を条件としています。

(3)投資対象企業を絞る
バークシャーは、当初、普通株式を主体とした投資信託に近い運用をする会社でしたが、その後企業を丸ごと買い取る買収が多くなってきて、近年は投資持株会社になっています。投資に当たっては、企業を良く分析し少数の銘柄に絞ります。副会長のマンガーは「米国内の資産のほとんどを国内優良企業3社に長期間投資していれば確実に資産を増やしている」と言い切っています。平均的な銘柄をたくさん保有するよりも、少数の優れた銘柄に絞るべきとの集中投資の勧めです。

2 株を安い時に買う

バフェットは株式を安い時に買います。市場の暴落を買い付けの絶好のチャンスとして、あるいは、特定の優良企業が一時的に問題を抱え株価が低迷している時にも株を買います。また、優れた価値ある企業の株式をまずまずの価格で買っています。これは、永続的に競争優位を持つ企業を相応の値段で買い、買付後の企業成長をじっくり待つ投資哲学です。

3 長期投資(buy and hold)

バフェットは、投資企業の業績と将来の成長を見すえて永続的に価値ある企業を購入します。今後の企業成長の内在価値に注目した株式の長期保有です(buy and hold:買ったらずっと保有する)。企業を見る目と株価の一時的な下げへの対応など忍耐力が必要でが、頻繁な売買を行う労力は不要です。この手法は、余分な費用(株式売買費用、売却税)が抑えられリターン向上に貢献します。

バフェットの投資哲学

バフェットは、景気の予想や株式相場の予想には関心がありません。バフェットは、経済新聞などを丹念に読んで常に経済をみつめていますが、経済予測にエネルギーを費やすことはありません。長期的経済価値の高い企業を探し出すことが大切としています。

バフェットは毎日の株価にも関心がありません。株価は企業の将来の収益で決まりますが、企業を適正に評価していれば、それを市場価格で確認する必要はないとしています。企業価値は毎日変わるわけではありません。株式を買ったら、その後、株式市場が1年や2年閉鎖されても困らないといいます。

運用はアメリカの田舎「オマハ」で

バフェットは大学卒業後、ウォール街で勤務しました。しかし金融の中心街の余計な騒音から離れた方が優れた判断ができるとして、1965年に同社を設立して以来、生まれ故郷の米中西部ネブラスカ州のオマハに住んで運用を行っています。バフェットが求めたのは都会の刺激やたくさんの情報ではなく静けさでした。

オマハではつつましい家に住み続けており、高級車に乗り回すこともありません。ハンバーガーやコーラが大好きで、ジョークを飛ばし、きさくて、かざらない人柄で愛され、「オマハの賢人」と呼ばれています。そのオマハでは、毎年5月にバークシャーの株主総会が開催されます。バフェットの言葉が直接聞け、その投資哲学や生き方が実感できるため世界中から4万人以上もの投資家である株主が集まる人気者です。

かざらない人柄で愛される「オマハの賢人」


かざらない人柄で愛される「オマハの賢人」
Kent Sievers / Shutterstock.com

世界3位の資産家で、そのほとんどを慈善事業に寄付する

米国経済紙フォーブスの2019年3月の報道によると、バフェットの資産総額は825億ドル(約9兆円)で世界第3位であり、ビル・ゲイツ(第2位)に次ぐお金持ちです。バフェットは、保有する自己の財産(バークシャー・ハサウェイ株)のほとんどを慈善事業に寄付するとして、これまで、340億ドル以上の自社株を、ビルゲイツとともに作った財団などに寄付をしています。

バフェットから学ぶこと

目先の利益を追求しないバフェットの長期投資の手法は個人投資家に向いています。自分の理解できる範囲でじっくり銘柄を検討して良い株を安い時に買う。目先の株価を追いかけず、企業の成長の成果を得る、株式投資の本質をついたその手法は個人投資家にとってとても参考となります。

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